求めている未来、落胆の現実、ささやかな生活



宇多良炭鉱跡(廃墟写真)

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年末の本州は雪が降っていたようだけど、南国八重山も寒かった。
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元旦、石垣島から西表島に渡った。風は強く、空はどんより曇っていた。
この時期の沖縄は晴れる日が少ないのは覚悟しているが、強い風には参る。
こんな日でも日中は15度くらいにはなったのだが、体感温度は10度以下。
心まで冷えてくる。
翌日2日もはっきりしない天気だったが、その日の予定は前日決めておいた。
島中腹にある二つの滝(マリユドゥ、カンピレー)を見に行くのだ。
ガイドブックを見ると、川沿いに徒歩40~60分となっているので、まあどうということはない。意気揚々と川をさかのぼって行ったのだが、道は見る見る険しくなり、着いたのが、冒頭の写真の場所である。
このときには、まだ気づいていなかったが、僕ははじめから道を間違っていた。
というか、川下から滝に通じる道などはじめから存在しないのだ。
川をフェリーで遡り、滝近くの船着場から歩いて40分だったのだ。
僕が歩いていた道は、炭鉱跡に通じる廃道だった。
ここがどこなのか理解できない僕の脳裏に、死のイメージだけが伝わってくる。
この写真を見て、何を感じますか?
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この炭鉱の労働者は、騙されて連れてこられたり、貧しいがゆえに売られてきた人達で、監視人はムチや棒を手にしていた。彼等に給料は支払われず、孤島であるから逃げる場所は無い。疲労やマラリア、見せしめの拷問で死者が絶えず、試しに掘れば人骨が出てくるようなところだそうだ。
僕には見える。苦しんでいる者、ここから出たいと助けを求める者、そして逃がすものかと引き釣り込もうとする者が。
やや離れてみるとこんな感じだ。
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ガジュマルの大木は、人の魂を養分として成長し、また誰かを誘い込もうとしている食虫植物に見える。

さらに先に進んだのだが、しばらくして小川にあたった。
しかし僕はまだ先に進もうとしていた。
どうやって、この小川を渡ろうかとルートを探した。小川の向こうに道などないのに。
なぜそんなに前に進みたかったのだろう。
小川には赤い布で目印がつけられていた。これを超えたらもう戻ってこれないかもなと感じて引き返した。
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木が僕を狂わし、赤い布が僕を引きとめた。このサインがなかったら僕は一体どこへ行っていたのだろう?
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第二次大戦の敗戦によって、宇多良炭鉱は閉鎖され、労働者は自由を得た。
しかし、今も多くの魂がこの場所に縛られている。
by solitarylife | 2005-01-09 00:33 | アート全般
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